ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第2回 ファン作りと囲い込み作戦
前回のコラムでは“ブログ”の活用による来店促進施策についてご紹介しました。
今回は、ブログをきっかけにしてスタッフやブランド(店舗)のファンになったお客様を、どのように囲い込んでいったらいいのかについてお話したいと思います。
●メールマガジンによる“ファン囲い込み作戦”
みなさんは今、市場でメールマガジン会員獲得による、熾烈なお客様の囲い込み合戦が繰り広げられていることにお気づきでしょうか?
実際に店舗を回ってみると、多くの企業が、店頭で何らかのメルマガ会員募集施策を行っていることが分かります。
では、なぜ多くの企業がメルマガ会員を獲得することに注力しているのでしょうか?
それは、メルマガが唯一の「プッシュ型」のコミュニケーションツールだからです。
メルマガ会員が多ければ多いほど、お客様とのタッチポイントが増えることになります。それが、今、多くの企業がお客様をメルマガ会員として囲い込むことに注力している理由です。
~メールマガジンの強み~
・他のダイレクトマーケティング(DM等)に比べ、圧倒的に低コスト!
・ターゲットを絞り込んだ、オンタイムでの情報発信が可能!
・効果の検証が可能!
メルマガの効果を裏付けるデータとして「インターネット白書2007(インプレスR&D発行)」によれば、メルマガの情報をクリックして商品を購入したことのあるユーザは約37%と、他の項目に比べ非常に高い、という結果も出ています。
低コストにも関わらず、ターゲットを絞り込んだ、オンタイムでの情報発信が可能なメルマガ。しかもその効果測定が可能とあっては、これを上手く活用しない手はありません。
「文章を書くのは苦手…」「定期的な配信は面倒…」という理由でメルマガ配信を躊躇してしまうのは非常にもったいないといえるでしょう。
●最適な情報を最適のタイミングで~52週MDの活用~
「定期的に配信し続けること」
これはメルマガを配信する上で非常に大切なことです。ファンになったお客様に“興味”を持ち続けてもらうためには、まずは継続が第一。お客様にメルマガを配信している、というイメージを持ってもらうために「毎週●曜日にはメルマガを配信する!」というルールを決めて、取り組むのがよいのではないでしょうか。
継続できるようになったら、次のステップです。
セグメントされたお客様に“どんな情報をどのタイミングで”配信するか。
それが大きな課題になってきます。
当社では以下のような『52週MD』と連動したスケジュールの提案をしています。
こうしたスケジュールに沿ったメルマガの配信をすることで、ターゲットとなるお客様に最適な情報を最適なタイミングで配信することが可能となり、結果として、高い効果を得ることが可能となります。
一方でメルマガの開封率は「6通に1通」であると言われています。従って、いくらターゲットとなるお客様に「最適な情報を最適なタイミングで」配信したとしても、メルマガを開封してもらえなければ意味はありません。ついつい開封したくなるような“タイトルづけ”や“HTML”メルマガでの視覚的アピールが重要となってくるのです。
メルマガを活用し、自分たちのファンになったお客様に対して、興味深く、話題性のある情報をタイムリーに発信していくことは、大きな効果を生み出します。店舗やECサイトへの来店を促進することはもちろん、メルマガのどの部分がお客様の興味を引いたのか(=クリックしたのか)によって、お客様の“今”の志向を知ることも可能なのです。
●メールマーケティング=トータルマーケティング
メルマガの効果的・戦略的な配信は
・ブランディング →『企業の顔としての役割』
・顧客とのリレーションシップ強化 →『自社のファンを増やす役割』
・来店促進 →『行動を促すきっかけづくりの役割』
・サイト誘導 →『WEBサイトへの導線作り』
ということを実現してくれます。それらは結果として“ブランド力の強化”“売上UP”に繋がっていきます。
メルマガは会員獲得をすればする程、影響力と効果が大きくなるツールです。
メルマガこそ「トータルマーケティング」を実現できるツールといってもよいかもしれません。
次回は「第3回 PCを超えるスマホ対策」です。(2月14日更新予定)
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