ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第134回 働く時間の使い方
掛けた時間に比例した範囲内での成果を出すのは、作業の域かもしれません。掛ける時間を短くしても、同じ結果を出せるようにするには工夫や努力が必要です。仕事の目標を高く(広く)、仕事の目的を多く(深く)することで、時間の使い方が変わり、仕事のやり方が変わります。時間の使い方を改善することも、「働き方」を改革することだと思います。
働く時間の使い方
仕事とは「社内外の誰かと連携しながら進める」ものであり、趣味には「ひとりで自分のペースで楽しむ」ものもあります。
よって、仕事と趣味の最大の違いとは「納期や約束の有無」だと思います。
納期を考慮しない仕事ぶりは趣味の域であり、対価を求めることは困難です。
就業時間中には、複数の仕事を同時に進めて、複数の納期や約束を同時に守らなければなりません。
納期や約束を守るためにも、短時間でも「正しく・美しい」仕事ができるようになりましょう。
例えば、社内でパソコンに向かっての資料作成においても「今から45分間で完成させる!」等の時間目標をつど定めてから取り組むと良いでしょう。
時間が空けば、次の仕事を迎え入れる時間を創りましょう。
ひとつの仕事が終わってから次の仕事の段取りを始めるようでは、仕事と仕事の間に「空白の時間」ができてしまい、成果を生まない時間が長くなります。
誰しも時間は貴重ですが、誰にでも平等に1日24時間ずつ与えられています。
ですから「時間がない」との言い訳や「バタバタしている」との表現は、仕事の段取りを含む自己の能力の低さを露呈するようにも聞こえます。
ちなみに私は「時間がない」と嘆きたくなった時には、今が「一番時間がある時」と考えるようにしています。
顧客訪問の行動計画においては、お客様のご都合を重視するあまり、時に非効率な行動計画になることもありますが、訪問前後の時間は自身の工夫と努力によって、効率を高めることができます。
掛けた時間に比例した範囲内での成果を出すのは、作業の域かもしれません。
掛ける時間を短くしても、同じ結果を出せるようにするには工夫や努力が必要です。
経営における「判断や決断」は、その答えが同じであれば早い方が良いです。
次代に求められる仕事とは、働く時間を短くしながら成果を出すことかもしれません。
目標の範囲内で、成果を得られます。
目的の項目内で、成果が得られます。
仕事の目標を高く(広く)、仕事の目的を多く(深く)することで、時間の使い方が変わり、仕事のやり方が変わります。
そして人には寿命があり、一日を終えることとは、自身の寿命が一日短くなったということ。
寝ている間にも、時間は止まりません。
就業時間内は時の過ぎゆくままに、時の流れに身をまかせるだけではなく。
結果はすぐに出なくても、自身の時間の使い方を工夫することは可能です。
時間の使い方を改善することも、「働き方」を改革することだと思います。
ありがとうございました。
次回は10月26日(金)更新予定です。
前の記事を読む
次の記事を読む