- 業種
- 総合ヘルスケアサービス
- 事業内容
- H.U.グループ企業が提供する各種商品・サービスの営業・販売代行業務
- 従業員数
- 5,437名(グループ連結 2023年3月現在)
- ホームページ
- https://huf.co.jp/
製品・サービス体験施設に案内ロボットを導入
H.U.フロンティア株式会社 導入事例
サービス業1,001名~製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化
臨床検査薬の製造・販売や検査・関連サービス、ヘルスケア関連サービスなどを提供するH.U.グループ。その営業統括会社であるH.U.フロンティアは、製品・サービス体験施設の“案内係”として自律走行型の汎用(はんよう)ロボットを導入。案内係の省人化を実現し、会社の先進性をアピールする効果をもたらしている。
- 事業価値の創造
- 業務効率の向上
- 営業力強化
2023年7月取材
H.U.フロンティア株式会社
導入先の概要
導入の狙い
- 施設案内係の省人化を図りたい
- 会社の先進性をアピールしたい
解決策
- 製品・サービス体験施設の“案内係”として、自律走行型ロボット『temi』を導入
導入したメリット
お客様の声を動画でご紹介
本動画は音声オンで再生されます。音量は、動画プレーヤー画面の下部にあるスピーカーアイコンで調整可能です。[動画再生時間:2分34秒]
製品導入にいたった経緯、導入による効果をお客様の声でお話いただいています。IT導入のヒントにご活用ください。
導入システム
H.U.フロンティア株式会社 導入事例(PDF:3,064KB)
導入事例詳細
臨床検査薬の製造・販売から、検査、滅菌までトータルに提供
H.U.フロンティア株式会社(以下、H.U.フロンティア)は、医療機関向けの製品・サービスを提供するH.U.グループの営業統括会社だ。グループの原点は、1950年に創業した富士レビオ株式会社(創業当時は富士臓器製薬株式会社)だ。同社は臨床検査薬の製造・販売を主な事業としていたが、1970年に特殊検査を医療機関から受託するグループ会社、株式会社エスアールエル(設立当時は株式会社東京スぺシアルレファレンスラボラトリー)を設立。1987年には医療器材の滅菌などのサービスを提供するグループ会社、日本ステリ株式会社が設立した。その後、2007年に持ち株会社であるH.U.グループ(設立当時はみらかグループ)を設立し、2020年には3事業会社の営業・マーケティングを統括するH.U.フロンティアが誕生した。
院内ソリューション開発本部 院内企画提案推進部 九州企画提案推進課 課長 萩原 宏氏
「臨床検査薬の製造・販売から、検査・関連サービス、滅菌をはじめとするヘルスケア関連サービスまで、トータルにご提供しています。一つの窓口でこれら全てのご要望にお応えできるのが、H.U.フロンティアの何よりの強みです」と語るのは院内ソリューション開発本部 院内企画提案推進部 九州企画提案推進課 課長の萩原 宏氏である。
H.U.グループは近年、医療技術の進歩に合わせて、がんゲノム領域や再生医療といった先端的医療分野にも事業の幅を広げてきた。また、ロボティクスやAIといった最新テクノロジーの応用によって、臨床検査の全自動化や検査精度の向上などにも取り組んでいる。長年培ってきた製品・サービス開発の知見とデジタルテクノロジーの掛け合わせによって、医療現場に新たな価値を提供しているのだ。
「H.U. Bioness Complex」の中にある「FRONTIUM(フロンティウム)」では、グループが提供するさまざまな臨床検査関連製品の実機などが置かれており、実際に確認できる
H.U.グループは2022年10月、東京都あきる野市にグループの中核施設である「H.U. Bioness Complex(H.U. ビオネス コンプレックス)」を開設した。敷地面積約3万7,000坪の広大な土地に、検査ラボ棟(T-Cube)、R&D棟(I-Cube)、カフェ・ダイニングやホール等を備えた社員用の厚生棟(W-Cube)などの建物を配置。立方体(Cube)の建物群と所在地の名称を組み合わせ、施設全体の愛称を「AkirunoCube(アキルノキューブ)」と命名した。
「H.U. Bioness Complex」(AkirunoCube)の特徴は、全自動化による効率化、最先端の検査に対応する設備・環境、AI技術の導入、効率的な検査動線・レイアウトなど、最先端のテクノロジーを駆使した超未来型の複合施設を追求している点である。
例えば、医療機関から集まった血液などの検査を行う検査ラボ棟(T-Cube)では、世界最大規模の全自動化ラインが24時間稼働し、AIの活用や効率的な動線によって、高品質な検査を低コストで提供することができる。さらに、「H.U. Bioness Complex」の中に「FRONTIUM(フロンティウム)」という製品・サービスの体験施設も設置。多くの医療関係者を招き、グループの先進性な製品・サービスを体験してもらっている。
超未来型の複合施設に見合った案内ロボットを探す
「FRONTIUM(フロンティウム)」のエントランス。大型スクリーンと『temi』が非日常感ある空間の中にゲストを迎え入れる演出がなされている
グループの営業統括会社であるH.U.フロンティアは、まだ「H.U. Bioness Complex」が建設中の2022年3月、「FRONTIUM(フロンティウム)」に来訪する顧客の“案内係”として、自律走行型のアシスタントロボット『temi』の導入を決定した。
「先進的な施設の案内にふさわしく、“案内係”も最先端のロボットに任せられないかと考えました。そこで、インターネットで探してみたところ、大塚商会さんのWebサイトで『temi』を発見したのです」と、萩原氏はその経緯について振り返る。
早速、大塚商会へ問い合わせると、大塚商会は『temi』実機を用いたデモンストレーションを提案。東京にある大塚商会ショールームのほか、同じくさまざまな新しいプロジェクトを検討していた大阪・福岡も含めた三拠点でデモンストレーションを行うことになった。そして、自律走行や動作の軽やかさ、表現の豊かさなどを評価して、同社は『temi』の導入を決定したという。
「他にもいくつかのロボットを検討しましたが、『temi』のように安定感のある自律走行ができて、プレゼンテーション機能まで搭載できるものは他にありませんでした。この二つが、導入の大きな決め手になりました」(萩原氏)
省人化を図るためにもロボットの導入は不可欠と判断
『temi』が話す説明文は、田村氏が全て作成し、音声のチェックを行った。テキストの微妙な違いでイントネーションが変化する課題を徹底的に整えた
“案内係”として施設内を動き回らせるには、自律走行できるロボットであることが絶対条件だった。そのうえで萩原氏は、さらにプレゼンテーション機能が搭載できることにも強くこだわった。
「『FRONTIUM(フロンティウム)』内では、各所に大型ディスプレイを設置して、その付近でスタッフが操作をして映像を流すという演出を考えていたのですが、新型コロナウイルス拡大の渦中ということもあって、極力人の手を離れた方法で行いたいと希望していました。また、スタッフが行う場合は、毎回映像再生用のPCを持ち歩き、一回一回再生する作業を行う手間がありますが、ロボットで比較的シンプルで簡単な操作でやれるようになりたいと考えました。そこで、“案内係”のロボット『temi』を走行させて、顔の部分のパネルをタッチすれば映像を再生するような仕掛けにしたいと思ったのです。」(萩原氏)。
PCでスタッフが映像再生の操作をすると、一回の案内に要するスタッフは顧客に説明をする係とPC操作をする係の最低2名は必要となるが、伴走しながら説明も行うロボットのボタンをタッチするだけで映像を再生できれば、スタッフは1名で済む。省人化を図るためにも映像再生しながらプレゼンテーションできる機能を備えたロボットの導入は不可欠で、その役目を任せられるのは『temi』以外にはなかったのだ。
演出の仕掛けづくりに苦労する
院内ソリューション開発本部 院内企画提案推進部 東日本企画提案推進課 田村 伸太郎氏
H.U.フロンティアが『temi』の導入を契約したのは2022年3月で、それは「FRONTIUM(フロンティウム)」が開設される約7カ月前のタイミングだった。
「開設したのは2022年10月でしたが、それまでに『temi』を“案内係”として育て上げるのには、かなり苦労しました」と振り返るのは、院内ソリューション開発本部 院内企画提案推進部 東日本企画提案推進課の田村 伸太郎氏である。
田村氏のプロジェクトはこうだ。「FRONTIUM(フロンティウム)」内では、H.U.グループの約15種類の製品が展示されることになっていたので、それぞれ製品について15~20枚程度のスライドを用意し、大型ディスプレイで表示しながらそれに合わせて、『temi』が音声で説明するというものだ。
「説明のための『temi』のセリフ数は280以上になり、それを来訪者からの問い掛けに応じてどう使い分けさせるかという仕掛け作りにとても苦労しました」(田村氏)
その際、『temi』の頭脳部分をつかさどる『BuddyBot®』の開発会社の協力も仰ぎ、何とか開設に間に合わせることができたという。「開発会社の方も『今までやったことのない取り組み』だったと言っていましたが、こちらがやりたいことをどうやったら実現できるかと努力してくださり、『お客様への新たな提案に結び付く貴重な経験ができました』と喜んでくれました。おかげで『temi』による応答も期待以上にレベルが高く、苦労したかいがあったと思います」と田村氏は評価する。
顧客である医療機関への『temi』導入支援も検討
お客様の前で自律走行し、「FRONTIUM(フロンティウム)」内を案内する『temi』。省人化を実現しながら、案内の機会は増えてきている
『temi』の導入効果は早々に表れた。「FRONTIUM(フロンティウム)」を訪れた来訪者は、スタッフのほかにロボットが待ち受けていたことにまず驚き、そのロボットが施設内を案内しながら一つ一つの製品の前で立ち止まって説明までしてくれるという非日常的な演出に再び驚くことになる。しかも、ロボットによる説明と大型ディプレイの表示が見事にシンクロし、何かを尋ねると、それに合わせた資料や説明に切り替えてくれるという“賢さ”にも感心されるという。
「当社の先進性をアピールするという当初の導入目的は、十分果たせているのではないかと思います」と萩原氏は『temi』の活用について評価する。
製品の前でスタッフと『temi』が案内する様子。最小のスタッフ数で最新機器や技術の説明の実施が実現している
一方、田村氏は「『FRONTIUM(フロンティウム)』の開設当初は、『temi』のほかに3人のスタッフが付いてお客様を案内していましたが、今は1人のスタッフだけで対応できています。省人化を図るという目的も達成できています」と語る。
H.U.フロンティアは今後、自社での活用経験をもとに顧客である医療機関に『temi』の導入を提案することも検討できると期待する。人手不足に悩む医療現場への支援もしていきたい考えだ。また、全国に拠点と取引先があることから、『temi』の基本機能である『temi』を端末としたビデオ通話機能で、全国の拠点と遠隔会議を行うことも検討している。「拡張性を持ちながらも、現場に役立つ充実した機能を持つ『temi』の活用をもっと進めていきます」と萩原氏は展望を語った。
大塚商会担当者からのコメント
「リモートでの案内実現も支援していきます」
H.U.フロンティア株式会社様からは、Zoomなどのオンラン会議サービスを『temi』につないで、お客様をリモートで案内できないかというご相談もいただいています。実現に向けて、引き続き支援していきます。
- 印刷して上司への説明に
- 印刷して稟議書に添付して
- 印刷して会議資料に
H.U.フロンティア株式会社 導入事例(PDF:3,064KB)
- * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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